「はじめてタイを旅行しましたが、もう二度と来ません。いろんなところに連れていってもらいましたが、ぜんぜん楽しくありませんでした。ぶっちゃけ、あれのどこがいいんです? Go Go Bar とか、もう本当に終わってましたよ。この数日間ずっと疑問に思ってきたんですが、日本人観光客って大半が買春目的じゃないんっすか? 買春とかに興味がないと、ホントつまんないです」
午後7時半、スィーロム6にある日本料理店「伯楽」で、今年最初の焼酎を日本人7人で楽しんでいた。そこで、ある日本人観光客は、きょうまでに溜まり溜まった鬱憤を一気に発散させた。
――まあ、どんなレジャー施設も好き嫌いは分かれますから。それにですね、あんな贋物ワールドにハマっちゃう人の方がオカシイんですよ。
外国人向け Go Go Bar や日本人向けカラオケスナックのレベルの低さには、本当に目を覆いたくなる。そもそも、タイの娼婦は、タイ人男性が「いらない」と言うほどレベルが低いし、それが外国人向けの娼婦となると、もう本当にヤバすぎる。どうやったら、あそこまでヒドいのを揃えられるんだろうか。
ここバンコクで商売するなら、タイ人客をターゲットにしたビジネスモデルの方が儲かる。タイに駐在しているサラリーマンより、現地の事業主の方が遙かにカネを持っている。カネ払いも、タイに来て節約旅行をしている外国人観光客より、現地でクルマに乗っている都市部の中間層の方がよい。だから、比較的競争力のある娼婦はタイ人向けの店へと流れ、そこで職にあぶれたヘボい娼婦ばかりが日本人向けスナックや外国人向け Go Go Bar に集中する。
しかし、性風俗施設に長時間入り浸っていたら、売買春に興味のない正常な人間なら誰だってウンザリする。しかも、それがヒドいのばかりとあっては日本に帰りたくなるのもムリはない。ハッキリ言って、あんなのに価値を見出す方がどうかしている。
また、ヘンタイ的な嗜好を持っている一部の日本人は、バンコク最大の魅力として性風俗施設をあげる。だが、あんな狭い贋物レジャーランド「ロッチワールド*1」だけを見てバンコク全体を語ってしまうのは、あまりにもオカシイ。しかも、バンコク在住の一部の日本人男性は、「過去に何人の女性と性的な関係を持ったか」を互いに競い、自慢し合っている。それが思春期の若者なら理解できるが、いい歳をしたオトナがそんな数字を増やすことに自分のアイデンティティーを求めているようでは、ちょっとマズいんじゃないか?
その大半は、夜の娯楽施設(Pub and Restaurant, Go Go Bar, カラオケスナック, マッサージパーラー etc )で戦果を挙げているようだが、実際にゲットしたものの裏面を見たことあるだろうか。そのキラキラ光るビックリマンシール*2は、「ロッテ」のホンモノではなく、裏に「ロッチ」と書かれているニセモノかもしれない。幸運にもホンモノを手に入れても、それは「天使」じゃなくて「悪魔」かもしれない。いずれにしても、せめて一枚くらいはちゃんとした本物のシールをゲットして、その裏面に書かれている解説をじっくり読んでみてはどうだろうか。
・・・・・・とはいっても、ある偉い学者さんによると、タイ語がまともに読めなくてもタイ関連の素晴らしい論文が書けるというのだから、世の中なにが正しいのか、なにが本物かなんて分かったもんじゃない。先行研究を参照できなくて、どうやって論文を書くのか。まさか参考文献ゼロの論文を学会で発表するつもりとか? (英語論文の最後のページにある参考文献欄からタイ語の文献の名前をコピペするのだけは絶対にやめてほしい)。ま、解説文が読めないのは仕方ないとしても、せめて「テ」と「チ」の違いを判読できる程度の能力はあると信じたい。
それ以前の問題として、大人になってもまだビックリマンシール収集を趣味にしているという時点で、すでにかなりキテるけど。
ロッチのビックリマンシールを集めることに意義を見出す日本人が集まるロッチワールド。ファンタジーで溢れかえるこの贋物ワールドを、ひとりの日本人観光客は敢然と拒否した。
でも、バンコクのホントウの醍醐味はロッチワールドの外にあるんだけどなあ。モッタイナイ。
夜、スィーロム6にある日本料理屋「伯楽」で日本人8人で日本産焼酎を堪能し、タニヤ通りにあるカラオケスナック Dunhill でタイ語曲を熱唱した。その後、タニヤ通りにある屋台で友人と酒を飲んでいたところ、スィーロム通りにあるパブで踊っている友人から電話があり、ふたたび合流して午前5時まで飲み続けた。
*1 ロッテワールド(Lotte World, 롯데월드)は大韓民国ソウル特別市蠶室、並びに釜山広域市にあるテーマパーク。経営はロッテ。室内娯楽施設としては世界最大級。(wikipediaから引用) *2 ビックリマンは、ロッテによって発売された一連のお菓子、それにオマケとして封入されたシールシリーズ、およびそれをもとに作られた作品。(wikipediaから引用) *3 ロッテから発売されていた、1980年代にヒットした食玩である「ビックリマンシール」をまねてコスモスが作った玩具のブランド。(wikipediaから引用) |
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