2003年3月8日(土)

パッタヤー(パタヤ)の上客はアメリカ海軍兵。

今日はアルバイト先の社員旅行に参加した。業務終了後、ワゴン車(ロットゥー)にタイ人を含む全従業員を乗せ、僕はワゴン車(ロットゥー)のアクセルをべた踏みして(でも時速120キロ)、一路ビーチリゾート「パッタヤー(パタヤ)」へと向かった。

午前零時。タイ人従業員たちが寝静まったのを見計らって、僕たちは夜のパッタヤー(パタヤ)へと繰り出した。ホテルの周囲にはピンク色の照明が眩しいビアバー(バービア)が軒を連ねている。

「ニーハオ!」

カラオケスナックが立ち並ぶ薄暗い路地を歩いていたところ、呼び込みをしているホステスの一団に声をかけられた。そのまま「ニーハオ」と返事をしたら、「あーあ、こいつらタイ人だよ」という声が聞こえてきた。

「アッリガトーゴザイマス!」

さらにゴーゴーバー(娼婦の裸踊りバー)の前を通り過ぎたところ、突然感謝の言葉をいただいた。

「三菱!」

でも、さすがに日本語の固有名詞を連発すれば良いというものでもないだろう。

バンコクの娼婦(売春婦)たちは、かなりの確立で日本人を見分けることができる。ところが、ここパッタヤー(パタヤ)娼婦(売春婦)にはそれがないようだ。同行した経営幹部はこう話していた。

パットポング(パッポン)をはじめとするバンコクの夜の街は、半ば日本人観光客をターゲットに営業している。でも、ここはそうじゃないから」

アメリカ海軍の艦船が寄航すると、パッタヤー(パタヤ)の風俗店は店先に星条旗を掲げ、町全体が一気に活気付く。バンコクでは娼婦(売春婦)たちが間抜けな日本人観光客から金をゲットする機会を虎視眈々と狙っているが、ここパッタヤー(パタヤ)にはそういった雰囲気はない。

2003年3月9日(日)

「あの女は絶対に許せない! わたしに危害を加えようという意図は明白。 ああ、できることなら、食べたものを今すぐにでも吐き出してしまいたい!!」

タイ第2の日本人街を形成しているチョンブリー県スィーラーチャー(シーラチャ)からバンコクへと戻る車中、ヒンズー教を信仰しているタイ人従業員が憤慨していた。ヒンズー教では牛肉を食べることが禁じられている。ところが、この従業員が食べたカレーの中に、その牛肉が入っていたという。

「わたしは食べる前に、ちゃんと店員に『何が入っているか』聞いたのよ! でも、あの中に牛肉が入ってるなんて一言も言わなかったじゃないの!」

僕は乗用バン(ロットゥー)を運転しながら黙って話を聞いていた。しかし、最後まで「この従業員に日本料理屋の店員が危害を加えようと意図していた」ことは確認できなかった。

「知っているでしょう? わたしたちが最も崇拝している最高の神シヴァ神が・・・・・・(以下略)」

そんなことを説明されても、ますます混乱するばかりだ。延々と続いたこの従業員の説明を簡単にまとめると、①ヒンズー教徒のあいだでは誰かを呪うときに、牛をその人物に見立てて殺し内臓をえぐり出す。②そうすることで、その人物の内臓にも異変が生じ、上手くいくと殺すことができるという。

「これまで、わたしは悪意ある人々によって呪いをかけられてきた。そのたびに災いから免れようと功徳を積んできたというのに、あの店員にハメられて悪行が増えてしまったわ。わたしはただ災いから免れたいだけなのに・・・・・・」

タイ人の95%はバラモン教(プラーム)精霊信仰(サイヤサート)の影響を強く受けた南方上座部仏教を信仰している。だから南方上座部仏教を信仰しているほかの従業員には、なかなかこの話を理解できない。そのためか、僕を含むほかの従業員たちは、この従業員が20分間にも渡って続けたヒンズー教の教義の話を黙って聞くしかなかった。

結局、この従業員が話していた「日本料理屋の店員による悪意」については、まったく分からなかった。店員が一目でこの従業員をヒンズー教徒と見抜いて罠にハメたのか、それとも単なるミスに過ぎなかったのか。

しかし、1月末に発生したカンボジア国内でのタイ大使館焼き討ち事件の影響で、タイ人のヒンズー教徒に対する感情は確実に悪化している。クメール系のこの従業員の顔を見て、店員が強い嫌悪感を感じたとしても不思議ではない。

以前、マクドナルドでアルバイトをしていたというエーンの話。

「よくあるのよ。ヒンズー教徒が『ハンバーガーに牛肉が入っているとは聞いてない』と抗議してくるケースが。だから、牛肉が入っているメニューを受けたときには、必ず『このセットには牛肉が含まれていますがよろしいでしょうか』と確認することにしているの」

なるほど。過去に何度か、僕自身もそういった確認を受けたことがある。どうしてこんな当然のことを聞いてくるのかと不思議に思っていたが、その背景にこれほど慎重な宗教上の配慮があったとは。

今日はパッタヤー(パタヤ)海岸の沖に浮かぶラーン島で海水浴と水上パラシュートを堪能した。島から海岸へと戻る船で、集合時間に10秒遅れた韓国人を見捨てて出航するという事件が発生。友人がタイ人の船頭に「なぜ10秒も待ってあげられなかったのか」と聞いたところ、こんな返事が返ってきた。

「イイんだよ。だって、韓国人って無作法でムカつくじゃん? まあ、ザマアミロってことだ」

韓国人はパッタヤーのタイ人にひどく嫌われている。以前、僕自身も韓国人と間違われ、危うくひどい仕打ちを受けるところだった。そのときは、自分が日本人であることを必死に説明して、ギリギリのところで難を逃れた。

どこへ行っても、「鼻つまみ者」というのは常に存在する。

バンコク到着後、友人たちとタニヤへと繰り出し、いつものカラオケスナックでウイスキーを飲みながら長距離ドライブの疲れを癒した。

2004年5月8日(土)

Hard Rock Hotel(ハードロックホテル)。タイでこんなに気の利いた名前のホテルはなかなかない。名前だけから想像するとロック音楽が至る所で鳴り響いているようなホテルといったイメージだが、実際に行ってみると数年前までラスベガスのカジノホテルが採用していたような「テーマホテル」であることに気付く。
 
このホテルは、外観から客室まですべてがロック音楽に関連するグッズで埋め尽くされている。プールサイトではロック音楽の生演奏が行われており、客室に戻ってもミニコンポで音楽漬けの一日を過ごすことができる。機能面に注目してみても、大規模なプールがあるなど、パッタヤー(パタヤ)にある他の高級ホテルと比較しても遜色ない。

ところが、タイでは斬新なテーマホテルだけあって、数々の奇抜なサービスも用意されている。

陽が傾き始めた頃、僕たちはビーチから戻って、ホテルのプールに飛び込んで体力の限界まで踊り続けては、プールサイドでカクテルを飲みながら、繰り返し音楽を聴いて体力を回復させた。そんななか、僕たちのすぐ後ろでバレーボールコートの設営が始まった。そのとき、僕は何とも思ってなかったが、日没前になってコート上部に設置された謎の機械から大量の泡が吹き出してきて度肝を抜かれた(この「泡ビーチバレー」は午後12時まで続けられるという)。

その後、細くて薄暗い中央パッタヤー(パッタヤーグラーング)4をクルマで走っていたところ、 PIC (パッタヤー・インターナショナル・コーポレーション)病院の隣にタイ料理店「 PIC レストラン」を発見。この店はガイドブック「個人旅行」にも掲載されているが、単なる病院附属の食堂ではないかと不安になった。

ところが、店の中に入ってみると、これまで見たことのないような豪華なタイ式の客間が現れた。内壁には木材がふんだんに用いられており、三角柱状のクッションにはタイシルクで作られたカバーがかけれられている。タイの風情が巧みに演出されている店内で、今まで食べたことがないほど豪華で美味しいタイ料理を食べて腹を満たした。二人で1,018バーツ。全体的にかなり満足したから別に構わないが、こんなに高いタイ料理を食べたのは初めて。日頃から僕たちが好んで夕食を食べに行くカーオサーンにある若干割高なタイ料理店「トムヤムグング」と比較しても、ここの価格設定は1.8倍ほど高い。内訳はつぎのとおり。

Kloster small @2 ฿250 / Coconut Juice ฿95 / Steamed Rice @2 ฿50 / Crispy Catfish Salad W Sauce ฿165 / Grilled Tender Pork ฿160 / Pork Green Curry ฿145 / Subtotal ฿865 / Service ฿86.50 / Total ฿951 / VAT ฿66.61 / GRAND TOTAL ฿1018.11

2004年5月9日(日)

大学の夏休みを利用して、昨日から僕たちはバンコクの南東約147キロの地点にある首都近郊のリゾート地パッタヤー(パッタヤ)に遊びに来ている。僕が住んでいる高架電車 BTS ナーナー(ナナ)駅近くのコンドミニアム「スクンウィットスイート(スクンビットスイート)」からクルマで約1時間半。高速道路通行料は片道で約100バーツ。

ビーチリゾートとして知られるここパッタヤー(パッタヤ)だが、意外にも娯楽はバンコク同様に少ない。ダイビングや買春を目的としない観光客にとっては、ホテル附属の娯楽施設次第で旅の質そのものが違ってくるはずだ。

僕たちが泊まったテーマホテル Hard Rock Hotel(ハードロックホテル) は付加価値税・サービス料込みで合計4,012バーツ。ここのところ、金の使い方が若干荒すぎるような気もするが、有意義な娯楽にはそれなりの費用がかかるものとして納得している。

Hard Rock Hotel Pattaya – http://hardrockhotel.com – 429 Moo 9, Pattaya Beach Rd., Cholburi 20260 – TEL:038-428755

途中、一時交通を遮断して王族が通りを駆け抜ける「サデット」に伴う渋滞に巻き込まれ、さらにその後の徐行運転で僕のすぐ後ろのクルマが玉突き事故を起こしていたが、それでも出発から2時間後にはバンコクへと戻ってきた。

その後、ブワを彼女の自宅まで送り届け、日本人の友人と夕食をとり、僕たちが食後の暇つぶしに使っているマレーシアホテル(250バーツ/2時間)でタイ古式マッサージを受けた。指圧中にマッサージ師が上司を口汚く罵るような会話をしていて、一緒に行った友人の解説により僕は新たに หอยหงอก(ホーインゴーク) (白髪マンコ)や หมอยหงอก(モーインゴーク) (白髪マン毛) などの罵倒型3人称を習得した。

あまりにも汚いタイ語を2時間にわたって聞かされた僕たちはひどくウンザリした気持ちになった。一刻も早くほかに良いマッサージ屋を開拓したい。

2004年5月11日(火)

観光立国として知られるタイ王国。しかし、その観光資源は意外にも少ない。一部には、タイの観光資源は性産業と抱き合わせることで初めて魅力的なものとなるという見方もある。つまり個人の特殊な趣味に依存している部分が多く、必ずしも万人受けするとは限らないという問題を抱えている。

今日、僕の両親が3泊4日の予定でバンコクにやってきた。僕がどのような場所で、どのような生活を送っているのかを確認することを目的としている。できればバンコクの魅力を十分に満喫して帰国してもらいたいが、こんな特殊な観光資源しかないこの国を一般の旅行者にどのように紹介したらよいのだろうか。

せっかくだから、この機会に観光客向けのバンコクの魅力について、改めて考えてみたい。

  1. 真っ先に考えられるのが買春の手軽さ。言葉が通じないため、罪悪感も感じることなく気軽に楽しむことができる。それに、ただでさえ異民族との未知の性交渉は興味深い。ただし、これにはエイズおよび性感染症感染のリスクがある。
  2. 次に考えられるのが麻薬。販売ルートさえ分かれば、ありとあらゆる違法薬物を格安で体験できる。ところが、2001年のタックスィン・チンナワット(タクシン・チナワット)政権の発足以来、日を追うごとに警察による取締が過激になっており、最悪の場合、マフィアや不良警察官の抗争に巻き込まれて身体に危険にさらされる。
  3. 文化の違いに触れるのも、バンコク観光の魅力の一つ。異なる宗派の仏教寺院をまわることで、「非日常」のカルチャーショックを手軽に体感できる。荘厳華麗な仏教寺院の数々は、きっと多くの観光客の欲求を満たしてくれるはず。ただし、観光客を相手に汚い商売をしようと企てる一部のタイ人を腹立たしい思いをすることがあるかも。
  4. タイの海水浴場は日本よりも静かで美しい。実は首都近郊の海水浴場はたいしてキレイではないが、それでも海水浴客が少なくのんびりとリゾートを気分を満喫できる。プールが併設されているホテルもそう高くないため、格安で心身ともにリフレッシュできるのもウレシイ。ただし、最寄りのビーチリゾート「パッタヤー(パタヤ)」でもバンコクから片道3時間程度離れているため、最低でも2日間は確保しておきたい。
  5. 女性には格安エステもオススメ。これは政策的に作られた「タイの伝統文化」だが、政府観光局が伝統文化を創作せざるを得なかったこと自体がタイの観光資源の限界を証明している。ただし、格安といってもタダではないので、それなりの出費は覚悟しておきたい。
  6. その他、日本にはない異文化を堪能できるのもウレシイ。停留所に止まらない路線バスや、目的地にたどり着けないタクシー、衛生基準がアヤシイや屋台料理など、日本にはない不可解な体験をすることで「非日常」を満喫できる。

個人的な印象では、「タイ好き」や「タイフリーク」を自称する日本人の大半が1(買春)または6(異文化)の魅力に取り憑かれているようだが、逆にタイに関心のない両親に勧められそうなものとなると3(異宗派)または5(エステ)しかない。

僕は両親から「いくらかかってもいいから最高のバンコク体験を」という要望を受けている。そこで、今晩はバンコクの夜景を通してその規模と様子を知ってもらうために、南サートーン(南サトーン)通りにあるホテル「バンヤントリー」最上階の世界一高い屋外レストラン Vertigo へと連れて行った。このビル幅はとても狭く、少し歩けばすぐにバンコクの全方位を一望できる。今晩の夕食代(3人分)はつぎのとおり。

3PERRIER@160 480 / 5 @ 350 / 1CASSEGAIN 1750 / MARLBORO LIGHT 80 / ROW TUNA SALAD 450 / CURED KINGFUSH 480 / VERTIGO CAESAR 280 / 3 @480 / OYSTER TRUFFLE 1440 / 2PUKET KIBSTERS@2050 4100 / 1C TENDER L25 AUS 1050 / COFFEE@150 300 / SUBTOTAL 10410 / !SERVICE 10% 1041 / VAT 7% 801.57 / TOTAL DUE 12252.57

BANYAN TREE BANGKOK 21/100 SOUTH SATHORN ROAD TUNGMAHAMEK, SATHORN BANGKOK 02-679-1200

食後、両親をホテル The Oriental(オリエンタル) まで送り届けてから、高架電車 BTS アヌサーワリーチャイサモンラプーム(アヌサワリーチャイ)(戦勝記念塔)駅前のバー Saxophone(サクソフォン) でクラスメイトたちと合流した。
 
 
 

2004年5月12日(水)

バンコクでの生活も2年半になり、すっかり日常の光景となってしまったが、それでも観光客の視点で改めて観察してみると思わぬ発見に出くわす。ところが、その大半は日頃の経験から本能的に避けているような面倒なことがほとんどで、決してウレシイものばかりではない。

昼前、ホテル The Oriental(オリエンタル) へ両親を迎えに行き、バンコクの観光名所「ワットプラゲーオ(ワットプラケオ)」(エメラルド寺院)へと向かった。しかし、その周辺には駐車場がないためホテルにクルマを駐めて、ヂャーオプラヤー川(チャオプラヤ川)を船着場「オリエンタル」から水上バス(10バーツ)で北上。約15分後に船着場「ターチャーング(タ・チャン)」で下船した。

「エメラルド寺院、今日は閉館日だよ。ほかにもっと良いところを案内してあげよう」

観光ガイドブック「地球の歩き方」を読みながら船着場前を両親と歩いていると、トゥクトゥク(三輪タクシー)の運転手が話しかけてきた。ガイドブックには詐欺の典型例として、①トゥクトゥク(三輪タクシー)運転手が話しかけてきて「今日○○は休み」という嘘をつき、②観光客を騙して宝石屋に連れて行こうとすると紹介されている。これまで他人事としてまったく真に受けていなかったが、まさかこんなことが本当にあろうとは。

僕はタイ語で素っ気なく「そんなことあるわけないじゃん」と言って足早に立ち去り、ワットプラゲーオ(ワットプラケオ)を拝観した。そして、ふたたび観光ガイドブックを読みながら船着場前に戻ってくると、複数の男女に「この船着き場前は一方通行です。こちらへどうぞ」と指示され、誘導されるままに歩いていくと民間ツアー会社の受付窓口があった。僕は「ワットポーへ行くために水上バスでラーチニー船着場まで行きたい」と言ったが、窓口の職員は彼らが主催するツアーに申し込ませるために、さらなる嘘を繰り出してきた。

「この時間はワットポーが昼休み中なので、川向かいのワットアルンに行くといいでしょう。船賃はひとり200バーツです」

仏教寺院に昼休みなどあるもんか! 僕はとうとう頭に来て彼らを罵倒してしまった。

「なぁにが、『ワットポーが昼休み』だ! ふざけんな!! 坊主が昼飯なんか食うもんか!! それに2バーツで済むものになんで200バーツも払わなきゃいけないんだ? バッカじゃねーの!」

僕があまりにも口汚く罵ったため、それなりに手ひどい罵倒を浴びることになった。まったく納得がいかない。結局、ワットポーに行くのも面倒になり、僕たちは彼らの罵声を背に受けながら、すぐ隣にある公営水上バス船乗り場「ターチャーング(タ・チャン)」から次の目的地である船着場「サパーンタークスィン(タークシン橋)」へと向かった(8バーツ)。

あんな輩がいるから、外国人がタイ人を「金の亡者だ。奴等は金のためならなんでもする」と誤解してしまう。もしタイ人が自らの国に誇りを持ち、それを守りたいなら、国辱級の奴等を真っ先に排除すべきだ。バカの一つ覚えのように、「タイ人は歴史上一度たりとも外国の植民地に成り下がったことのない誇り高い民族」と唱え続けたところで、こんなことでは絶対に周囲から認められない。

なにはともあれ、バンコクで不快な事件に遭遇したくなければ、観光客相手に商売しているような人とは関わらないに越したことはない。

サパーンタークスィン(タークシン橋)船着場から高架電車 BTS で、スラウォング通り(スリウォン通り)にあるタイシルク専門店 Jim Thompson(ジムトンプソン) へ行き、土産物を購入。ホテル Royal Orchid Sheraton(ロイヤルオーキッドシェラトン) でタイマッサージ(3人で約7,500バーツ)を受け、ホテル The Oriental(オリエンタル) のタイ料理レストラン「サーラーリムナーム」でタイ舞踊を鑑賞した。

タイの古典舞踊ラーマギアン(ラーマキエン)は、カンボジア古典舞踊「アプサラ」に似ている。タイの王党派歴史学者たちは否定しているが、どうやらアユッタヤー朝(アユタヤ朝)時代にカンボジア西部を征服したときに、カンボジア舞踊家を連れ去ったことで、この踊りがタイに伝来したという。仮にそうでないにしても、双方は同じインドの叙事詩「ラーマヤナ」をモデルとしてるため、別に似ていても不思議じゃない。

3SET DINNER@1444.36 4333.08 / 1OPEN BEVER. 260 / 1 TAITTINGER HALF 3,900 / HALBORO LOGHT 74.77 / SUBTOTAL 8567.85 / !SERVICE 10% 849.31 / VAT 7% 659.20 / TOTAL DUE 10076.36

これまで僕が行ったスパの数などたかが知れているが、このホテルのスパ The Royal Orchid Mandara Spa(ロイヤルオーキッド・マンダラスパ) の完成度の高さには感心した。マッサージ師の腕も、市中の他店とは比較にならないほど良い。ただし、値段も比較にならないほど高い。
 

[FACE OF MANDARA] “Nature’s Own” Aromatic Facial 60mins 2,000 / Rejuvenating Facial 50mins 1,900 / Thai Herbal & Honey Facial 50mins 1,700 [Beauty of Mandara] Decleor Deep Cleansing Facial 60mins 2,800 / Decleor Whitening Facial 60mins 2,900 / Decleor Harmony Extreme Facial 90mins 3,700/ Decleor Nourishing & Hydrating Fasial 90mins 3,700 / Decleor Anti-Cellulite Body Treatment 75mins 3,900 / Decleor Sculptural Firming Body Treatment 75mins 4,000 [Body of Mandara] Traditional Thai Massage 90mins 2,100 / Aromatherapy Massage 60mins 2,200 / Deep Tissue “Sport” Massage 60mins 2,200 / MANDARA Massage 60mins 4,000 / Warm Stone Massage 120mins 3,500 / Foot Reflexology 60mins 1,600 / Thai Herbal Back Treatment 60mins 2,200 / Salt Radiance 50mins 1,800 / Javanese Lulur 50mins 1,800 / Tamarind Body Blast 50mins 2,100 / Enzymatic Seaweed Wrap 50mins 2,800 [Packages of Mandara - Mandara Spa Samplers] “Energizing” 2hrs 3,800 / “Relaxing” 2hrs 3,800 / “Healing” 2hrs 2,900 / “Aromatic” 2hrs 4,000 / “Calming” 2hrs 4,000 [Half Day Packages] “Perfect Spa Experience” 3hrs 5,800 / “Mandara Sunrise 5,600

2004年5月13日(木)

バンコクの街中を歩いていると、日常的に性同一性障害の人々を見かける。彼らは外見だけでは本物とは区別がつかないほど完璧に性転換している者、本物の女性よりも美しい者、明らかに性転換したと分かる不格好な者などさまざま。そのなかでも芸達者な強者たちを集め、観光客相手に催されているショーがある。

観光客向けのオカマ劇場はバンコク都内だけでも2ヶ所ある。ひとつは高架電車 BTS のアソーク駅とプローンポング駅(プロンポン駅)とのちょうど中間地点にある Mambo Cabaret Show(マンボーキャバレーショー) 、もうひとつが高架電車 BTS ラーチャテーウィー駅(ラチャテウィー駅)前にある4つ星ホテル Asia(エージア)Calypso Cabaret Show(カリプソキャバレーショー)。今回、僕が両親を連れて行ったのは Calypso Cabaret Show(カリプソキャバレーショー) の方で、料金はワンドリンク付きでひとり1,000バーツ。午後8時からと午後9時45分からの1日2回公演され、公演時間は約1時間。役者たちはきちんと訓練されており、動きにメリハリがある。オフシーズンの平日でも半分以上の席が埋まっていたから、日本人客が集中するシーズンにこのショーを見るのであれば、あらかじめ予約を取っておく必要があるかも(Calypso Cabaret at Asia Hotel – 02-653-960~2)。

今日はバンコク近郊の遺跡を見物しに、クルマで1時間ほどのところにある古都アユッタヤー(アユタヤ)へと出かけた。カンボジアのアンコールワットなどには遠く及ばないが、はじめて遺跡を訪れる観光客には十分な規模。プラサート・ラーチャブーラナとワット・マハータートの2ヶ所を回った。

アユッタヤー(アユタヤ)からの帰路、セントラル・ワールドプラザ(旧ワールドトレードセンター)に寄って、免税土産物店 King’s Power でタイの民芸品などを買い、スクンウィット(スクンビット)39にあるイタリア料理店「ロペラ」で夕食をとった。料金はつぎのとおり。

3Shingha Beer@120 360 / 2Ginger Ale@80 160 / Ceasar Salda 220 / Cozze 220 / Spagetti Salsiccia 280 / Spagetti carbonara 270 / Risotto Nero 290 / P. Prnaham 300 / Kloster Large 190 / SUBTOTAL 2270 / !SERVICE 227 / VAT7% 174.7 / TOTAL DUE 2671.79

食後、オカマショー Calypso Cabaret Show(カリプソキャバレーショー) を見物し、ホテル「バイヨックサガーイ(バイヨクスカイ) 」の高層階バーでバンコクの夜景を眺めながらカクテルを飲み、両親が泊まっているホテル Oriental(オリエンタル) へと向かった。今晩は僕も一部屋とってこのホテルに泊まった。

2004年5月14日(金)

「イヤな気分になりたくなければオリエンタルホテルには行くな。あそこはアジア系の客を徹底的に差別している。従業員の態度はひどいし、日本人とはいえどもアフタヌーンティーのときに窓側の席に座らせてもらうのもまず期待できない。値段が高いだけの単なるムカツク古ぼけたホテルだ」(日本人駐在員)

ホテル The Oriental(オリエンタル) は、プラヂュラヂョームグラーオ(チュラロンコーン王, ラーマ5世)の治世、西暦1876年に開業したタイ初の西洋風ホテル。長年にわたって有力旅行誌から「タイ最高のホテル」(92.40 points)に選ばれ、日本でもテレビのタイ特集番組の影響もあって高い評価を受けているが、現在では世評を反映してかすでに peninsula Hotel(ペニンシュラホテル) (94.03 points)に逆転され、Conrad Hotel(コンラッドホテル) などからの猛追にもさらされている。旅行代理店レートで1泊340-380ドル。

僕もその例に漏れず、昨晩非常に不愉快な目に遭った。タイ人のフロント係にそれぞれ異なる二つの指示(①僕の両親が泊まっている部屋の鍵を出せ、②すでに予約を入れてある僕のチェックイン手続きをしろ)を同時に出したところ、驚くべきことに「同時に二つもの指示をするオマエが悪い」という内容の皮肉を言ってきた。僕はあまりのことに唖然としながらも、「それでしたら、まずはあなたにご面倒をおかけしたことをお詫びします。今後はあなたの上司と直接話し合いますから気になさらないでください」と応じた。そこに日本人職員がタイミング良く現れ、フロント係から業務を引き継いだ。

そこで僕は疑問に思った。なぜタイ人職員の態度があそこまで横柄なのかということを。そして、なぜ日本人職員の態度があそこまでまともなのかということを。このコントラストはあまりにもかけ離れすぎている。

日頃から見知っているタイ人の行動パターンをふまえて、僕はつぎのような仮説を立てた。

タイ人ホテルマンにとって、ホテル The Oriental(オリエンタル) で働いているということは、極端な階級社会であるタイ人社会(タイを語るときにはこの概念は絶対に外せない)では「非常に優秀で、頂点を極めた給与所得者」という位置づけになる。したがって、優秀な労働力であるとの自負がある彼/彼女らとしては、自らの誤りを認めることなど決してできないだろうし、「その他一般ピープル階級」の宿泊客に対しても横柄な態度になりがち。特にアジア系宿泊客のほとんどは彼/彼女らほど英語が達者ではないから「教養のない無能者」と映るのかもしれない。だから、このホテルでは英語を母国語とする西洋人が優遇され、逆にアジア系が差別的な待遇を受けることになる。

一方で、日本人ホテルマンは大変な苦労を強いられているはずだ。彼らは最高級ホテルとはいえ、発展途上国のホテルで働いているという苦い自覚があるはずだから、タイ人従業員のように勘違いをした振る舞いなど到底できないはず。しかも、これだけ悪い噂が立っているのだから、苦情の数も相当あるはずで、もしかしたら今頃はタイ人従業員が引き起こした問題の火消しに目の回る思いをしているのかも。

こうしたことをふまえて考えてみると、「アジア系宿泊客が差別的な待遇を受けている」という噂は、マネジメントの問題ではないということになる。

「私もこうしたホテル従業員の『思い上がり』というものをひしひしと感じたわ」

僕たちがホテルに戻ってくるまでの約2時間をホテルのロビーで過ごしていたブワも、似たような感想を持ったという。

この事件の影響か、本来正午であるはずの僕のチェックアウト時刻が午後6時まで延長され、さらにチェックアウト直前までプールで泳いでいたところ、日本人従業員の配慮により午後7時まで再度延長された。

今日はスクンウィット(スクンビット)13にあるコンドミニアム「スクンウィットスイート(スクンビットスイート)」の僕の部屋を両親に見せてから、スラサック駅前にあるスパ「ヘルスランド・サートーン」でオイルマッサージを受け、午後4時頃オリエンタルホテルに戻ってきた。

その後、待ち合わせていたブワとホテル付属のプールを楽しんでから、両親をバンコク・ドーンムアング(ドンムアン)国際空港へと送り届けた。

今回、日本にいる友人の紹介で、僕はホテル The Oriental(オリエンタル) に格安で泊まることができた。これに伴う費用はつぎのとおり。 

Delight Rate at Mandari 7339.00 / Svc Charge – Room 733.90 / Tax – Room 564.98 / Tel – Local Call 9.00 / Verandah – Breakfast 918.06 / Refreshment 110.00 / Balance 9674.94 / Vatable 9042.00 / Vat 7% 632.94 / Total 9674.94

2004年5月28日(金)

高級ビーチリゾート。その条件はプライベートビーチがあり、カクテルバーを併設した巨大プールが備わっていること。

今回、僕たちはホテル Royal Cliff Beach Resort(ロイヤルクリフビーチリゾート) に宿泊している。パッタヤーターイ(南パッタヤー)ヂョームティアン海岸(ジョムティエンビーチ)のちょうど中間に位置する岬の先端部分にあり、ホテル隣にそびえ立つパッタヤー第5海軍電波塔がある丘からは南北パッタヤー(パタヤ)が一望できる。一泊3,400バーツ(バンコク都内の旅行代理店レート)。

ところが、快適なリゾート気分を演出するパッタヤー(パタヤ)のリゾートホテルにも致命的な難点がいくつかある。ひとつは、中心部の繁華街から遠く離れたところにあるため移動が困難なこと。もうひとつは、近くにほかの資本による商店がないため、どうしてもホテル内の割高なサービスに完全に依存せざるを得ないこと。こういった事情から、クルマ(もしくはレンタルバイク)などの移動手段がないと、「本来のパッタヤー(パタヤ)」を満喫できないおそれがある。

午前9時頃にバンコクを出発し、大規模スーパー Tesco Lotus(テスコ・ロータス) パッタヤーヌア(北パッタヤー)店のタイスキ(タイ風鍋)チェーン店 MK で昼食をとった。夕食はタイの王宮料理。やはり日本人にはあまりタイ料理が口に合わないようで、友人たちも心なしかグッタリとしていた。

2004年6月4日(金)

午前4時すぎ、モーチット高速バスターミナルに到着。タクシーで帰宅して、昼過ぎまで睡眠を貪った。夜、マレーシアのエスニシティーについて書かれた論文を読んで過ごした。

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