2003年10月1日(水)

日本でいうマンション。ここタイでは米語にならって分譲物件ならば「コンドー(コンドミニアム)」、賃貸物件ならば「アパート(アパートメント)」と呼ばれている。また格安賃貸マンションを特に「ホー」(寮・寄宿舎)と呼ぶこともある。

バンコク中心部では、アパートよりもコンドミニアムの家賃のほうが高い。コンドミニアムには立体駐車場やプール・フィットネスなどがあり快適な生活が送れるといわれている。

ここバンコクに住んでいると、経済的に困窮し、精神的にも貧しい日本人を多く見かける。僕は健全な精神状態を維持するためにもコンドミニアムに住むことを選んだ。

ところが、このコンドミニアム探しは難航した。時期が悪いせいか、空いている部屋といえば備え付けの家具がない殺風景な部屋ばかり。しかも家賃はフル装備の部屋とまったく変わらない。本来であれば、オーナーごとに趣向の異なる重厚感のある内装、若者向けのオシャレな内装などから自由に選べるはずなのだが、これではもうどうしようもない。

結局、今回はあきらめて素直に帰宅することにした。バンコクに戻ってきたら、適当なサービスアパートメント(基本的なルームサービスがある短期滞在用の施設)に滞在しながら、一番お得な物件を腰を据えてゆっくりと探したい。

コンドミニアム探しのあと、僕はサヤーム(サイアム)にあるオシャレなパスタとタイ料理の店で、ヂュラーロンゴーン(チュラロンコーン)大学文学部の友人たちと夕食をとった。

2003年10月15日(水)

ついにバンコクでの新居が決まった。この部屋なら、これからの2年間を精神的に病むことなく胸を張って生活できるだろう。

僕が見つけた物件は、43階建ての超高層コンドミニアム「スクンウィット(スクンビット)スイート」の17階。高架鉄道 BTS ナーナー(ナナ)駅から徒歩約5分。寝室と居間(兼台所)の2部屋からなり、床面積は56m2。月々21,000バーツ(約58,800円)の2年契約で、保証金(デポジット)42,000バーツ(家賃2ヶ月分)を支払った。

居間、寝室共にそれぞれ10畳ほどの広さがある。内壁の大部分はぬくもりのある木製のビルドイン家具で覆われており、それ以外の部分にも上品な壁紙が貼られている。この部屋の備品は次のとおり。

  • 固定式家具
    • システムキッチン、ダブルベッド、衣服箪笥2組、勉強机(照明付)、化粧机、本棚2台、テレビ台、下駄箱、除湿機能付きエアコン2台、戸棚類15ヶ所、照明23ヶ所。
  • そのた備品
    • ソファー2組、テレビ、ビデオデッキ、ミニコンポ、NHK視聴可能な衛星放送チューナー、居間シャンデリア、食堂テーブル、電熱コンロ、給湯ポット、椅子4脚、食器一式。

さらに寝室からは、高架電車 BTS ナーナー駅やアンバサダーホテルのほか、たくさんのビルが見渡せるなど眺望にも恵まれている。

日本円にすると月々たったの6万円で、高級ホテルのスイートルーム並みの部屋に住めてしまうのだから驚きだ(ただし、この部屋の内装はあまりにも華美で、ほかにはなかなか見つけられないだろう)。

正直なところ、家賃に6万円を充てるだけで、経済的にも精神的にも貧しいこのバンコク在住日本人社会におけるクダラナイ階級闘争に巻き込まれずに済むと思うと、心の底から嬉しさが込み上げてくる。なお、平均的なタイ人が住んでいるアパートの相場は、冷房付きで3,500~6,000バーツ(約9,800~16,800円)。

留学生という身分で贅沢な暮らしをするのはあまり良いことではないが、どこに住んでいようと平均的な「日本人学生」と同じ家賃の部屋に住むことが悪いとは思わない。それに僕にはバンコクの下流日本人社会の仲間入りをして、彼らのような貧しい暮らしをしなければならないという義務もない。