タイ映画「ソムやんソムワング2」

20090812@2x

午前10時、グルングテープノン通りのカーショップへ行って、台湾製のリモコンキー(1,800バーツ)を友人のクルマに取り付けた。午後12時半、地下鉄ラートプラーオ駅の前にあるセントラル百貨店で、友人と下着類を購入してから昼食をとった。午後4時、ラッタナーティベート通りにあるセントラル百貨店でさらに同じ下着類を購入した。友人が観たがっていたホラー映画「元恋人」 แฟนเก่า がまだ公開されていないことを知って解散した。

午後7時、サヤームパラゴンの1階にある桂華ラーメンで別の友人と夕食をとり、午後9時20分、5階にある映画館でタイ映画「ソムやんソムワング2」 อีส้มสมหวัง ชะชะช่า を鑑賞した。あらすじはつぎのとおり。

ソムやんソムワング2のあらすじ

ソム(スワナン・コンユィング)は、愛する恋人ソムワング(パティサック・ヤオワナーノン)が抱いていた演歌歌手になるという夢を叶え、安定した生活を手に入れるために、コム(コム=チュワンチューン)とチョンプー(チョンプー=ゴーンバーイ)の夫妻を誘い、ソムの父バムルー(ノート=チューンユィム)を頼って上京した。それぞれソムワングはビアホールの歌手、バムルーは駐車場の監視員、コムは駐車サービスの係の仕事に就いた。

ソムワングは当初、バンコクの華やかさや、ショービジネスの女性たちに目を白黒とさせていた。ところが馴染んでいくにつれて性格が変わり、惜しみない献身的な支援をしてくれていた美人セレブのオーイ(アニー・ブルックス)と浮気してしまった。それがソムにバレて一時は大喧嘩になったが、ソムが妊娠していると知って、ソムワングは浮気をやめようと決意する。ところが、オーイのコネでメジャーデビューの話が舞い込んでくると一転。上京や歌手デビューの本来の目的であったソムや友人たちをバッサリ切り捨ててしまった。人気演歌歌手となったソムワングの巨大ポスターだらけのバンコクで、バムルーが失望し、ソムが茫然自失となるなか、はたしてソムとソムワングの恋の行方やいかに!?

「ソムやんソムワング」の続編にあたるこの作品では、タイ映画にありがちな展開が繰り広げられる。設定は、ソムとソムワングが田舎を捨てて上京し、生活を豊かにするために夫が(演歌歌手だが)出稼ぎ労働を始めるというもの。地方の出身者たちは、都会へ染まっていく過程において、性格だけではなく価値観まで変わってしまい、次第に人生や家庭のありようも変化させてしまう。タイ人男性の浮気性について詳細に描かれており、タイにおける社会問題のひとつである離婚率の高さについても、フェミニズム的な視点から光を当てている。

この作品では、不誠実と疑心暗鬼が蔓延しているタイの社会問題を疑似体験することができる。自分の人生のすべてを委ね、夫に全幅の信頼を置いて付き従ってきた古典的なタイ人女性が悪いとはいわないが、これをきっかけに、タイ式の男女関係について、今一度しっかりと考えてみるのも悪くないかもしれない。

前半部分は、コム=チュワンチューンのボケとチョンプー=ゴーンバーイのツッコミ以外に見どころがなく、漠然としており、全体的に分かりにくい構成になっている。タイ人独特のコメディーであるため、外国人にとって理解するのは難しいかもしれないが、タイ人的な感性を100%にして見てみれば、笑いの連続で腹を抱えるほどの出来栄えとなっている。タイ演歌界の大御所でノートジュニア監督がリスペクトしている、故人のヨートラックサラックヂャイの映像も登場する。

コメディー映画だが、どちらかといえば、ソムとソムワングの不幸を苦笑しながら眺めるといった暗い内容となっている。それ以外の部分はほとんどオマケといってもいい。ゴップ=スワナンと恐妻家を演じたテー=ピティサックがスクリーンに彩を添えてはいるものの、全体的に「ありきたり」といった印象で、新進気鋭の若手俳優たちと比べても見劣りする。ゴップ=スワナンの演技が、作品全体をなんとか支えているといったところだろうか。

残念なことに、役者の無駄も多い。セリフもなく、スクリーンに現れたと思ったら、そのまま二度と登場しない有名俳優たちが多数登場する。パイ=ポングサトーンとタッガテーン=チョンラダーもそれぞれ別々のシーンで登場するが、物語の進行にはまったく絡んでこない。配給元のプラナコーンフィルムが、グループ会社の俳優たちを総出演させて、売り込みを図っているのだろうか。特にシーンの一部が割かれていたところから想像すると、ノート=チューンユィムの子、プラーカーフ・チューンユィムの売り込みが、近々大々的に始まるのかもしれない。

この作品は、タイの貧困層向けの構成となっており、地方の映画館では支持されるかもしれないが、中間所得層が多いバンコクではかなりの苦戦を強いられるだろう。

こまった電話のせいで途中何度か中座したが、きょうの日記では割愛する。

ABOUTこの記事をかいた人

2001年に金融機関の社内SEを辞めてタイへ渡り、タイ国立ヂュラーロンゴーン大学文学部が開講している外国人のための集中タイ語講座、インテンシブタイ・プログラムを修了しました。その後、アメリカ・ロサンゼルスにおける語学留学を経て、2006年にヂュラーロンゴーン大学大学院の東南アジア研究科修士課程を修了。以来、機械部品商社の海外営業、生産設備商社の海外営業を経験し、現在は機械メーカーの国内営業部門で海外現法向けの部品輸出を担当しています。