友人のタイ人がカラオケ店の娼婦を連れ出してきてしまい途方に暮れた

自分以外の人の性的な欲求を満たすために、本人の同意なく勝手に娼婦を連れ出すのはやめてほしい。自分以外の人のカネで娼婦を連れ出して、その店の上客になろうとするのもやめてほしい。夜遊びをしている以上、無駄金を使うことについては諦めているが、娼婦なんかを連れ出したところで、どうせ使い道に困るのは始めから分かりきっている。それに、余計な気遣いまで強いられるとあっては、本当にかなわない。不法投棄物のようなものをコレクションするために、有限の貴重な時間や労力を無駄に費やすようなものだ。あまりにもバカバカしい。

午前10時、スラウォング通りにあるマッサージ屋 King’s Body House でボディーマッサージ(330バーツ)を受けた。あまりの肩こりのひどさに、マッサージ師から「マッサージは初めてか?」と尋ねられた。

午後3時半、スクンウィット78街路にあるインペリアル百貨店に入っているマクドナルドの前で、昨晩のメンツとふたたび集合した。無性に革バンドの腕時計が欲しくなって、DIESEL の腕時計の模造品を150バーツで購入した。午後4時半、バンコクの東のはずれ、プラウェート区にある娯楽食堂「ブングチョン」へ行って生ビールを注文した。約30,000m²あるという客席の前にある広大な池を、疾走するジェットスキーを眺めながら、久々の本格タイ料理に舌鼓を打った。3人で1,350バーツだった。

午後8時、テーパーラック通りにあるカラオケスナックへ移動して、タイ語曲を熱唱した。知らない曲も多かったが、ヤソートーン県出身の人妻ホステス(27)が歌ってくれた1メロをなんとか耳コピして、気合いで2メロを歌いきった。

「日本にも人妻フェチとかってあるでしょう?」

日本にも人妻フェチがいることは知っている。でも、わざわざカネまで払って、腹部がバストのように柔らかくなっている経産婦と性的な関係を持ちたいとは思わない。それも、ふつうの人妻ではなく、「公共の人妻」とあればなおさらだ。会計直前になって、どうにもイヤな予感がして、娼婦の持ち帰りを拒否する旨を、友人にハッキリと伝えた。ところが、もうひとりの日本人が最後まで煮え切らない様子だったため、タイ人の友人が娼婦をひとり手配してしまい、けっきょくオフ代として1,200バーツを請求された。

「今更イラナイなんて言って送り返したら、この子のメンツが潰れるばかりか、俺たちだってあの店へ行きにくくなるじゃないか。ここは何としても連れ帰ってもらえるように協力をしてくれ」

午前3時半、高架電車トーングロー駅の前にある中華料理屋へ場所を移して、カラオケスナックから連れ出してきたシングルマザーの娼婦(30)を男3人で押し付け合った。さすがに睡魔に抗うのが困難になり、気の毒な娼婦を哀れむのにも疲れ果てた。この現実を忘れるために、未明のまだ閑散としているスクンウィット通りをボンヤリと眺め、あす以降の予定について思いを馳せた。

午前4時、いよいよ面倒くさくなって解散を提案した。誰が娼婦を連れ帰るのか、いまだ未解決のままだったが、ひとり帰宅を宣言をして、タクシーに乗ってホテル Bangkok City Inn へ向かった。

7年前、この友人とパッタヤーへ出かけたときにも、今回とまったく同じシチュエーションにウンザリとさせられた。人間って、どんなに歳をとっても、それほど変わらないのかもしれない。

迷惑なパッタヤーへの旅

2002.06.22

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ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。