タイ人と日本人、どっちの方が大酒飲み?

きょうとあすの2日間、バンコクの都内で行われる英語検定の TOEIC を高校時代の友人と受験するつもりだったが、けさ試験実施機関の Center for Professional Assessment (Thailand) のウェブサイトを確認してみたところ、例年より2営業日早い、おととい27日から年末年始の休暇に入っていることが判明して、やむなく諦めた。

バンコクの都内では、 TOEIC が平日、毎日2回ずつ実施されており、日本の3分の1程度の費用で受験することができる。そのうえ、試験前日までに電話をかけるだけで予約できるため、日本のように何ヶ月も先の予定を見越して出願するような煩わしさがない。しかも、結果が試験翌日に分かるため、気に入らなければ受験した翌々日に再度受験して、さらに上の点数を狙うといった荒技を使うこともできる。

午前9時に起床して、午前11時40分に高校時代の友人と合流し、ヤオワラート通りにある中国料理店「和成豊魚翅」で昼食をとった。メインのフカヒレスープは、留学時代と変わらない、土鍋ひとつにつき300バーツのままだった。その他、蟹炒飯(100バーツ)等を注文した。友人によると、スープは多いものの、フカヒレは本番中国にある食堂で提供されている標準的なものに比べてやや少なかったという。午後2時30分、ラッチャダーピセーク通りにある電気店街 Fortune で買い物をして、午後4時40分に友人と別れた。その後、ラッチャダー3街路にある美容室へ行って洗髪とプロー(70バーツ)をした。

「小売業には、まだ影響はないみたい。 IT 関連の求人も今まで通りといったところかな。ところで、タイ人と日本人、どっちのほうが大酒飲み?」

午後6時12分、ラーチャダムリ通りにあるショッピングセンター Central World Plaza の前に期間限定で設けられているビアガーデンで、別の友人たちと合流した。平日の夕方にもかかわらず、シンハビールのブースには、すでに開店前から長蛇の列ができていた。気温はまだ30℃ほどあるが、湿度が30%前後と乾燥しており、バンコクの夜としては1年を通じて最も過ごしやすい季節といわれている。また、国王誕生日(12月5日)の少し前あたりから、各地のショッピングセンターに設けられるコンサート付きのビアガーデンが、この季節におけるタイの風物詩となっている。

午後10時半頃になると、ラーチャダムリ通りを挟んで向かい側にあるショッピングセンター Big-C Super Center の本店で勤務しているシステムエンジニアが酩酊状態に陥り、とうとうアルミ製のテーブルの上に突っ伏してしまった。閉店時間の午前零時を少し過ぎたあたりに店から出て、酩酊状態にあった友人をラーチャダムリ通りでタクシーの後部座席へ押し込んだ。通常、東京勤務の日本人は90分から120分で切り上げるが、タイ人たちは自分の気が済むまで好きなだけ飲み続けることがよくある。午後6時半からの約5時間半で、4リットル入りのタワーサーバーを3本も空けた。ひとり平均3リットルは飲んだ計算になる(タイ国鉄の財務局で勤務している友人は、ビアガーデンが閉店する間際になって合流したから、酩酊したシステムエンジニアは撃沈するまでに4リットルぐらい飲んでいたかもしれない)。

その後、ペッブリー10街路にあるカラオケ屋 OK. Karaoke The Music Room へ移動して、大部屋のテーブルの上に大量の安ビール LEO BEER を並べた。ちなみにこのビール、タイ語では「ビア・リオー」と発音する。日本語的な感覚で「ビア・レオ」と発音してしまうと、タイ語の「ビア・レーオ」に通じて「酷いビール」という意味になってしまう。しかし皮肉なことに、このビールの味そのものは本物の最低最悪で、発泡酒すらダメな自分には、とても受け付けられるような代物ではない。バンコク人的には「味より酔うことのほうを優先するときに飲むビール」といった位置づけにあり、酔いが回るスピードもなかなか早い。なんとか LEO BEER にほとんど口を付けることなくタイポップスのカラオケを歌い続けたが、さすがにまともな酒なしに歌い続けるのがバカらしくなって、翌30日午前3時頃には席を辞した。

留学時代は際限なく酒を飲み続けることに至福の喜びを感じていたが、歳のせいか、それとも日本の習慣に慣れきってしまったせいか、最近では2時間程度で切り上げて帰宅するスタイルが自分に合っているような気がする。