学生寮街 その1

「ろくに食堂もないようなスクンウィット通りに住んでいるのなら、いっそのこと完璧な生活環境が整っているここへ引っ越してくればいいのに。このあたりなら、美味しい食堂からコンビニまで何でもそろっているのよ。手頃な家賃の新築アパートだってもたくさんあるし、古いアパートも改装されてどんどんキレイになっているし。それに、ウチの大学の女の子とたちがカワイイことで定評があるのは知っているでしょう? ヂュラーに通っている日本人なら、モテモテになること間違いないわ。さあ、クルマの修理が終わったら、つぎは引っ越しの準備よ」

午前1時50分、プラチャーソンクロ23街路にあるホーガーンカータイ大学(タイ商工会議所大学)前の学生寮街で、友人は言った。こんな夜更けでも、街路は大学生の男女たちで賑わい、コンビニをはじめ、商店や屋台なども繁盛していた。すこし歩けば、法令によって午前零時以降の販売が禁止されている酒類だって簡単に調達することができる。

ホーガーンカータイ大学の狭い敷地の何倍もあるその周辺にある広大なエリアに、学生向けの民間のアパート(このレベルのアパートは「ホーパック(寮)」と呼ばれている)が密集して建っている。近代的な設計を取り入れている新築アパートが多く、家賃は月々3,000~5,500バーツで冷房も完備されている。家計にある程度の余裕がある家庭の私立大学に通っている現役の大学生たち(学費だけでも年間50,000バーツ前後はかかる)が多く住んでいるため、ヤングでポップな活気が街全体にある。一部の困窮日本人たちが集住しているラーングナーム通り(高架電車アヌサーワリーチャイサモーラプーム戦勝記念塔駅から徒歩5分)にあるアパート(家賃4,500~6,500バーツ)のような、貧民窟で絶望的な雰囲気を放っていないのがウレシイ。

このような学生寮街は、大学の周辺であればどこにでもある。アパートのグレードはそれぞれの大学の授業料によって大きく左右される。

それにしても、友人が言うような薔薇色の学生街生活を送ってしまったら、近所の大学に通っている学生たちに無料宿泊施設として使われ、私服、制服、歯ブラシ、教科書等がゴチャゴチャになって、どれが誰のものなのか分からなくなってしまうかもしれない。派手すぎる生活は、度がすぎると苦痛にもなる。昨年のちょうど今頃、話のネタのために、この周辺で4,500バーツぐらいの別宅を借りることも検討してみたが、ただでさえハードな生活がさらに慌ただしくなるのは避けたかったし、私物が2部屋に分散されると生活がしにくくなるため取りやめた。

薔薇色の学生街生活を目的に住まいを選ぶのであれば、都内の各大学へ向かうバスの起点となっている高架電車アヌサーワリーチャイサモーラプーム駅(戦勝記念塔駅)周辺にある、雑然としている界隈のアパートを借りるのも悪くないだろう。そこからであれば、マヒドン大学の医療系学部、ヂュラーロンゴーン大学、ラーチャパットスワンドゥスィット大学、トゥラギットバンディット大学、ホーガーンカータイ大学、ラーチャモンコン大学ヂャッグラポングプワナート校、セントジョーン大学、ラーチャパットスワンスナンター大学を射程距離内に収めることができ、さらに、グルングテープ大学グルワイナームタイ校舎、ガセートサート大学、スィーパトゥム大学、グルーク大学、アサンプション大学フワマーク校舎、タンマサート大学タープラヂャン校舎、グルングテープ大学ラングスィット校舎、タンマサート大学ラングスィット校舎、フワチアオチャルームプラギアット大学まで乗り換えなし1時間以内で行き来することもできる。

夜、パホンヨーティン通りにある Major Cineplex ラッチャヨーティン店の日本料理屋 ZEN へ行って友人と夕食をとり、ハリウッド映画を観てから、プラチャーソンクロ23街路にある友人宅へ遊びに行った。

学生寮街 その2

2006.01.04

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ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。