タイの大学における除籍基準

「ヤバい。このままだと、卒業どころか、リタイアさせられるわ!!」

夜、スクンウィット53街路にある居酒屋「いもや」の座敷席で、下位国立大に通っている友人は頭を抱えたままテーブルに突っ伏した。

タイの大学における学生の成績は、AからEまでの8段階で評価されている。これを数値化して平均化したものが GPA (Grade Point Average, 平均評定) で、ほとんどの大学では GPA が2.0を下回った学生は自動的に除籍(リタイア)の扱いとなる。

タイの大学における評定
A=4, B+=3.5, B=3, C+=2.5, C=2, D+=1.5, D=1, E&F=0

この友人によると、ことし2月の前学期終了時点における GPA は2.13だったという。その後、クラスメイトに依頼して、3月から5月までの夏学期(夏期講習)の履修登録を代行してもらったが、大学のウェブサイトで自分の履修状況を確認したところ「あなたは夏学期の履修登録をしていません」と表示され、実際に授業料も支払っていなかったため、すっかり履修していないものと思い込んでいたらしい。

ところが、昨晩クラスメイトから電話があって、「なんで履修登録をしているのにテストに来なかったのよ!?」と言われたという。もし、クラスメイトの認識が正しく、本当に友人が履修していることになっていて、きのうのテストを受けなかったことで2教科(6単位)でFの評定(0点)が付けられたら、その時点で GPA が2.0を割り込んで除籍が確定することになる。

きょうは、高架電車のプローンポング駅前にある高級百貨店 Emporium へ行って友人と映画を観てから、スクンウィット53街路にある居酒屋「いもや」で酒を飲んだ。

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ケイイチ
バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。