セーンスック寺の地獄絵巻

20041210c

「これは浮気者が堕ちると言われている地獄よ。浮気者は、死後に槍を持った鬼に追い回されて、トゲトゲのある木に登って逃れようとするんだけど、木の上からもカラスに眼を突かれて痛い目に遭うの。仏教における『永遠に続く身体的な苦痛』のことね」

この旅行に参加している友人の会社社長の妻で日本人向けのカラオケスナック「鹿鳴館」でホステスとして働いていた女性は、日頃から夫の浮気に悩まされているそうで、今回の旅行のコースにあえてこの寺を加えたという。もちろん冒頭にある台詞はその会社社長の友人に日本語に通訳して伝えるするように依頼された。

この説明の真偽についてはともかく、地獄という概念は世界中のほぼすべての宗教にあるという。

きょうはタイの憲法記念日で、官公庁や国立大学をはじめ、一部の民間企業も休みになった。僕は友人の会社社長に誘われて、とある建設会社の2泊3日の社員旅行に同行することになった。

午前9時に友人の会社社長が住んでいるコンドミニアムの前に集合し、クルマ2台に分乗してバンコクの近郊にあるビーチリゾート「パッタヤー」へ向かった。途中、チョンブリー県バーングセーンの漁港で昼食をとって、周辺にある寺院を参拝した。

バーングセーンの海岸から1kmほど離れたところにあるルワングポーネーンノーイ財団が建立したセーンスック寺は、そのなかでもとりわけ印象的だった。境内には地獄と天国の区画が設けられていて、人々に自省を促すための巨大な像が立ち並んでいる。「親に嘘をついている子どもがカラスに突かれて犬にかみつかれるシーン」を見せれば、子供たちは「もう絶対に嘘はつかない」と決意するかもしれない。入場料は無料。施設を維持するための寄付を募っている。

南パッタヤー海岸にある海鮮料理店「ナーングヌワン」で夕食をとり、酒に酔って夜の街へ繰り出していった友人たちと合流するために右往左往していたところで法定閉店時間の午前1時になり、結局リゾート地ならではの娯楽を楽しむことなくホテルへ戻った。

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2001年に金融機関の社内SEを辞めてタイへ渡り、タイ国立ヂュラーロンゴーン大学文学部が開講している外国人のための集中タイ語講座、インテンシブタイ・プログラムを修了しました。その後、アメリカ・ロサンゼルスにおける語学留学を経て、2006年にヂュラーロンゴーン大学大学院の東南アジア研究科修士課程を修了。以来、機械部品商社の海外営業、生産設備商社の海外営業を経験し、現在は機械メーカーの国内営業部門で海外現法向けの部品輸出を担当しています。