労働者博物館

タイにおける労働社会は、封建制度のもとに築かれたサックディナー制(11月2日付日記参照)の上に成り立っている。このサックディナー制による影響については、タイの労働論のみならず、タイに関するありとあらゆるのことを語るうえで絶対に避けては通れない。

きょうの労働論の講義は、マッガサン通りにあるタイ労働者博物館で行われた。1991年に設立された東南アジア地域唯一の労働者博物館で、封建制度下における奴隷売買、近代化と奴隷労働力、中国移民とアヘン問題、ヂュラーロンゴーン大王(ラーマ5世)による奴隷制の廃止、カナラーサドーン(人民党)による立憲革命、戦後の労働争議や現代の「こどもの強制労働」などに関する貴重な資料が展示されている。入場料は無料で、開館時間は午前10時から午後4時半まで。

20041207-2夕方、ウドムスック通り(スクンウィット103街路)にあるスワンルワング公園へ友人と遊びに行ったところ、国王の誕生日(12月5日)を祝う祭りが行われていた。OTOP(タックスィン・チンナワット政権の1村1品政策によって創り出された地域の特産品)の市が立ち、屋台射撃や輪投げなど、景品付きの出店もあった。普段はジョギングや水泳を楽しむ市民たちに人気があるという。入場料は有料。開館時間は午後7時まで。

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ケイイチ
バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。