トゥックテオの屋上で飲む

安宿街「カーオサーン」にあるタイ料理店「トムヤムグング」でブワと夕食をとっていたところ、友人から電話で飲みの誘いがあった。そこで、ヂャランサニットウォング32街路にある実家までブワを送り届け、そこからナコーンパトム県プッタモントンや都内のプラチャーチューン通りに寄ってプラヂョームグラーオ大学に通っている友人たちを拾い、その足でグルングテープ大学の友人たちが待っているサムットプラーガーン県サムローングへ向かった。

バンコクを挟んで東西にある2県を移動する強行軍だったため、目的地に到着したのは法定閉店時間(午前2時)の40分前、翌8日の午前1時20分だった。安ウイスキー「サントリー・レッド」(380バーツ)を注文したが、40分間ですべて飲み干せるはずもなく、友人が住んでいるトゥックテオ(4階建ての長屋で家賃は月々6,000バーツ)の屋上に場所を変えて飲み続けることになった。

バンコク都やその近隣県を含む「バンコク首都圏」は歴史的に、タイランド湾のほかヂャーオプラヤー川や都内に張り巡らされている運河網などの水利を生かして発展してきた。ここサムットプラーガーン県沿岸部の住宅街は都心部の商業地区と郊外の工業地区のちょうど中間地点に位置している。遠くにはひときわ明るい光を放っている工場が見える。

この一帯はバンコクのベッドタウンになっているため、街全体が住宅を中心に形成されている。周囲には屋台のほか、カラオケを備えているタイ式の居酒屋やレンタル漫画本屋などがあって、定食屋や焼鳥屋、ビデオレンタル店などが立ち並んでいる日本の風景とそれとなく似ている。

雨が降り出した午前5時まで、雑貨屋で100バーツぐらいで売られているプラスチック製の椅子にもたれてウイスキーを飲み続けながら、タイ人大学生3人による「タイ人若者の恋愛観」に関する議論に耳を傾けていた。

タイ人若者の恋愛観も、日本人の恋愛観と大して変わらないではないか。

タイに特別な感情を抱いている一部の日本人男性たちのあいだでは、恋愛サービスを提供することで安定した収入を得ようと目論んでいる娼婦たちの行動傾向をもとに「タイ人の恋愛観」が論じられることがほとんどだが、有料のサービスとして提供されている恋愛と普通の男女のあいだで行われている恋愛の違いについて、彼らは今一度じっくり考え直してみる必要があるだろう。

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ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。