麻薬問題 第2回 外務省麻薬取締局上級顧問

きょうのタイ研究科の講座「麻薬流通論」では、政府側の意見を代弁する立場にあるタイ外務省の麻薬取締局上席顧問を招いて、タイにおける麻薬流通についての質問をぶつけた。先週のアメリカ人牧師による政府の麻薬政策に批判的だった講義とは対照的だった。

麻薬問題 第1回 クローングトーイ地区を例に

2004.07.23

クラスメイトたちは、世界中からの批判されているタックスィン・チンナワット政権による政策「麻薬撲滅戦争」の功罪について、政府側の担当者がどのように説明するか注目していた。

ところが、どんな質問を浴びせかけても「そのような事実は確認していません。もし具体的な事件等をご存じでしたら法務省の担当部局へお問い合わせください」の一点張りで、学生たちをひどく落胆させた。これでは政府公報の政治宣伝を延々と聞かされているのと同じだ。

タイ外務省の麻薬取締局上席顧問によるプレゼンテーションの内容はつぎのとおり。

タイにおけるヘロインの生産は、2000年以降一件も確認されておらず、現在では東の隣国ミャンマーで生産されたものが国内に流入してきている考えられている。タイの社会においてヘロインは依然として広く蔓延しており、昨年(2003年)にはおよそ440キログラムが押収された。メタンフェタミン系の「ヤーバー」は、単純労働者や若者たちを中心に広がっており、パーティーなどで快楽を味わうために用いられている。一錠あたりの重さは約90グラム。成分はメタンフェタミン(約30%)、カフェイン(約65%)、接合剤(約5%)。最近ではドッグフードのような形に変えた「変形ヤーバー」も出回っているが、全体としては減少の傾向にある。

タイにおける麻薬関連の法律にはつぎのようなものがある。

①「緊急違法薬物取締措置法」(2533年)では、麻薬の所持者や使用者に対して懲役2年または20,000バーツの罰金もしくはその両方、 密売者に対して懲役3年または30,000バーツの罰金もしくはその両方が科すことが定められている。

②「向精神薬法」(2518年)では、製造者または密輸者に対して5年~20年の懲役と100,000~400,000バーツの罰金、輸送者に対して5年以下の懲役と100,000バーツの罰金を科すことが定められている。

③「麻薬法」(2522年)では、製造者・密輸者・輸送者に対してそれぞれ死刑または終身刑および1,000,000~5,000,000バーツの罰金、密売者に対しては麻薬の数量によって異なるが4年以上終身刑以下の懲役と80,000~5,000,000バーツの罰金を科すことが定められている。

きょうはいろいろな学部に散在している同じ大学の友人達と、トーングロー10街路にあるパブ「Booze」へ繰り出した。

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ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。