タイ人中年男性の約半数がエイズ感染者!?

「ヂュラーロンゴーン大学公衆衛生研究所のスミチャイ医師は1998年に、タイ人の中年男性の約半数がエイズに感染していると報告しています。政府が社会の混乱を招くとして公表を差し止めたので非公式のものとなっていますが、この内容は事実に相違ありません」

午後、必修講座「東南アジアの近代化・民主化・民族主義」で、東南アジア諸国における出生率と死亡率に関する統計について分析・検討していたところ、ある学生がタイ国内のエイズ死亡率の数字に矛盾があると声を上げたのに対して、きょうの講座を担当したヂュラーロンゴーン大学公衆衛生研究所のグッド准教授はこう応じた。

准教授は中年男性の罹患率の高さと女性の罹患率の低さについて強調していた。この統計は、タイ人中年男性の多くが風俗通いをしている反面、タイ人女性は慎ましく生活していることを証明しているとともに、性風俗業に従事しているタイ人女性の感染率の高さを示しているという。タイで風俗通いをするのは自殺同然の行為だが、それを理解していない日本人観光客は驚くほど多い。

一般に、タイ国内におけるタイ人街娼(いわゆる立ちんぼ)は2時間のサービスで1,500バーツ(約4,200円)が相場と言われている。慣習的に援助交際と呼ばれている日本国内における日本人街娼の相場がその4倍ぐらいだから、エイズに感染するリスクが非常に高いタイ人娼婦とセックスするために航空券代や宿泊費を使うぐらいなら、日本国内で援助交際をした方が安上がりだし安全だと思う。他人実ながら、日本人買春愛好家たちの健康状態が心配になった。

日本国内におけるエイズ増加傾向について日本政府は、東南アジアを旅行した人の感染例が際だっていると指摘し、国民に対して注意を呼びかけている。

きょうが前期の講義の最終日。これから期末考査ペーパー(小論文)作成期間に入り、それが終わると約3ヶ月間の夏休みに突入する。

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ケイイチ
バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。