不満の発散は言語習得の近道 (LA留学生日記より)

言語習得の成果は自分の意思を相手に伝えようとするときにもっとも強く発現する。伝えようとしている意思が強ければ、それだけ言葉へのこだわりも強くなる。

いま思い返せば、タイ語も不満をぶちまけるたびに一段階ずつではあったけど確実に向上していった。そういった意味では言語を習得するためにはその言語でコミュニケーションが行われている国へ行くが一番近道だと思う。

そもそも日本人の英語が下手クソなのは、文部科学省の英語教育が悪いせいではなく、日本では英語でコミュニケーションをとる機会がないからではないか。できなくても恥をかかずに済むのなら、わざわざその言語を使いこなそうという気は起こらない。

午前中、休み時間に語学学校の外でたばこを吸ってから戻ろうとしたころ、教室の前で台湾人のクラスメイトに呼び止められた。この女子学生によると、クラスに大嫌いな男子学生がいるという。そのまま3限目の授業開始時刻を無視して廊下で話し込み、授業が終わってからも空腹をこらえながら30分以上話し続けた。

言語を習得する方法としてはネガティブだけど、今回も英会話能力が1ランクアップしたような気がする。

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ケイイチ
バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。