語学留学生の義務 (LA留学生日記より)

「きのう語学学校から『現在の出席状況では近い将来 F-1 ビザ(通常留学ビザ)が取り消されアメリカ合衆国へ再入国できなくなる可能性があります』ってゆうメールが来たのよ!」

けさの授業はいつになく出席者が多かった。いつもなら自由に発言できるけれど、こんなにたくさんいては息苦しくてかなわない。これまで堂々と授業を休んでいた学生たちもさすがに警告のメールには驚いたようで、アメリカ再入国拒否の憂き目からなんとかして逃れようと必死の様子だった。

もっとも彼女たちがろくに学校へ来ていないのにはそれなりの理由がある。アメリカに来ている真の目的が英語の上達ではなく「音楽センスの向上」であったりするため、必然的にミュージックスクールのほうが語学学校より優先度が高くなる。しかしミュージックスクールには留学生がビザを申請するのに必要な留学生管理書類 I-20 を発行する権限がない場合がほとんどで、それで I-20 を得るためにしかたなく語学学校へ通っているという。それなら語学学校が休みがちになるのも理解できる。

しかし語学学校の留学生アドバイザーによると、米国外務省が発行している普通留学ビザ F-1 には全日制の講座を受講することが義務づけられているという。ここでいう「全日制」とは一週間につき18時間(1日あたり約3時間半)の講座という意味で、内務省移民局の査察では出席日数以外にも出席時間数まで検査されるため、基準を満たさない学生(出席時間数が週18時間未満, 出席率が80%未満)は留学生としての資格を剥奪される。たとえば留学生管理文書 I-20 受給資格と普通留学ビザ F-1 資格の両方が剥奪されるなどのペナルティーが考えられる。さらに強制送還や一定期間のアメリカ入国拒否などが追加される可能性も否定できない。

僕の場合は通常の倍の講座を受講しているため、もし仮に50%程度休んだところで問題にならない(っていうか留学生管理部門の担当者と同居しているから怖いものなんかない)。

クラスにはこの問題に該当する学生が4人いたけれど、彼女たちの英会話レベルではこのような込み入った話ができないため、あいだに入ってタイ語タイ人留学生アドバイザーに詳細について聞いてみた。

きょうはその4人のうちのひとりに、ここアルハンブラ市や隣接するパサデナ市にある99セントショップや日系スーパーなどを案内してもらった。アメリカへ来てから日本人と出かけたのは今回が初めてだった。おいしい日本料理弁当が売っている日系スーパーが、家から歩いて行ける場所にあったなんてまったく思いもよらなかった。

日系スーパーの掲示板で1,500ドルの中古車を発見した。これぐらいなら帰国時に売却できなくても痛手が少ないので購入を検討したい。

穴子丼の大盛り(4.75ドル)がなかなか美味しかった。

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ケイイチ
バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。