タニヤ嬢の労働観

ホステスをクビにするのも簡単。ホステスが仕事を探すのも簡単。

日本人向けの夜の歓楽街タニヤ通りにあるカラオケスナック「ゆかり」2階の大部屋で午前2時の閉店後に店主からの依頼を受けてこの店のホステス全員にタイ語でクビを通告した。ホステスたちの反応はさまざまで自らの実績をアピールして残留を主張する者、長きに渡る信義を裏切ったと抗議する者、あっさりと荷物をまとめて店を出て行く者など十人十色。けっきょくホステス総勢24人のうち店にとどまったのはたった4人だけだった。今後の店舗運営が思いやられる。

その後、店にとどまったホステスたちと屋台でビールを飲みながら午前5時半まで話し続けた。この店の雰囲気は好きだったけれど、店を移ること自体はそう難しくないという意見が大勢を占めた。今晩は「タニヤ嬢の労働観」を知る上でとても有意義だった。

きょうは正午過ぎにスクンウィット13街路にある日本人の友人が経営しているIT企業へ行った。タイ人の業者が出入りするのでコミュニケーション上のミスが生じないよう上手くやってほしいという依頼だった。そして日にちが変わる前にタニヤ通りのカラオケスナックの店主から電話で呼び出されて5分間タイ語を話し続けるという仕事を与えられた。報酬は1,000バーツで飲み代は全額店側の負担だった。

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ケイイチ
バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。