タニヤ嬢とヒモ

夜、タニヤ通りにあるカラオケスナック「ゆかり」で忘年会に参加した。年末年始の観光シーズンとあってタイ風俗関連のサイトを運営している日本在住の中年男性もやって来ている。

閉店後、タニヤ通りにある屋台でそのままのメンバーで飲んでいたところ、すぐ隣に座っていたホステスのケータイが鳴った。「いま仕事中」と答えて電話を切ると周囲には夫からの電話だったと説明した。

10分後、突然何の前触れもなく乱闘騒ぎが始まった。通路に一番近いところに座っていた日本人のバーテンがタイ人男性に殴られて椅子から転落した。すぐさま周囲が止めに入って男はあっという間にどこかへ連れて行かれた。

その場に居合わせた、ほかのホステスたちはつぎのように話していた。

「もう離婚かしら?」
「この店ではもう働けないでしょうね」
「あの男、働きもせずに彼女に養ってもらっているそうよ。ホントどうしようもないわね」
「・・・・・・そのうえ奥さんの仕事場へ来て乱闘事件まで起こす始末」

それほど良くもない月給でどうしようもないヒモまで養わなければならないホステスも気の毒だ。

タニヤのホステスの大半は無職の男性と結婚または同棲をしていて、かなりの割合でヤーバーなどの麻薬を常用している。以前、重度の麻薬依存症患者が家賃1,200バーツぐらいのボロアパートで麻薬を調達していたときにも売春婦にヒモがくっついていた。

売春婦とイザコザを起こすと厄介といわれているけれど、その理由はろくでもないヒモが青竜刀を持って話し合いにやって来るから。

日本人バーテンに殴りかかったホステスのヒモは裏の路地へ連れて行かれて半殺しの刑にあったという。バンコクの闇社会をナメてはいけない。

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ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。