タイ人男性の日本人女性観

「タイでは日本人女性がモテるというけれど、その理由について一度しっかりと考えてみるべきだ」

夜、スクンウィット59街路にある日本風居酒屋「いもや」でグルングテープ大に通っている学生は日本人女性とタイ人男性の恋愛について警鐘を鳴らした。

「タイで日本人女性がモテている理由は2つしかない。ひとつはタイ人の男子は高校生の頃から日本のAVを見て育ってきたから、すべての日本人女性にAV女優クラスのセックスを期待していること。もうひとつは日本人女性は脇がものすごく甘いからすぐに落とせてカンタンにヤらせてくれること」

そしてこの学生は、日本人女性は最終的に捨てられるとの結論に達した。

「タイ人の男性だって責任はしっかりとる。だけど責任を取れる相手はひとりだけなのだから、そのひとりになれなかった人たちは当然みんな捨てられることになる。なんだかんだ言っても、タイ人男性は日本人よりもタイ人の方が好きだからね」

こう最後に締めくくった。

「日本人は男女を問わずタイに来れば優遇されと信じているようだけど、その優遇されている理由について考えてみた方が良い。特別な待遇とその見返りに対する期待は常に表裏一体だ」

もちろんタイ人を一括りにして論じることはできない。これもタイ人男性の大多数の意見を代弁しているとは思っていない。しかし一部のタイ人男性の心情を反映しているのは間違いないだろう。

「でもさ、日本人女性の容姿がホントウに魅力的だったら、それ自体が期待する見返りそのものになるわけだから、話はまた変わってくるんだけどね」

話の筋は通っている。確かにそのとおりだ。いつからタイ在住の日本人たちは、このような自然の摂理から目を背け、自分たちは無条件で優遇されるのが当然であるかのうように思い込むようになったのか。タイは日本の植民地ではないから、何の理由もなく日本人が優遇される必然性はどこにもない。

夜、タイにおける恋愛について、日本風居酒屋「いもや」でタイ人男性と日本人女性ふたりと深夜まで語り合った。

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ケイイチ
バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。