エーン はじめての国王批判

「この国王は暗愚きわまりない!どうせ雨期になれば河川が増水してミャンマー軍は撤退を余儀なくされるんだから、城壁の防衛に専念していれば良かったのよ。この男が、度重なる無意味な迎撃命令で城内の防衛力を低下させてアユッタヤーを滅亡へと追いやったのよ」

午後8時半、ペッブリー18街路にあるアパートでタイ放送協会3チャンネルの時代劇「二世界放浪記」を見ながら、エーンがはじめて国王を痛烈に批判した。しかし今回批判の対象となったのは現国王ではなくアユッタヤー朝第35代目にして最後の国王ボーロマラーチャー3世(スリヤートアンマリン王)。

タイ人は歴代国王にも相応の敬意を払っているが、とくに人気があるのは、
・ ラームカムヘーング大王 (スコータイ朝3代目, 1239-1317)
・ ヂュラーロンゴーン大王 (ラッタナゴースィン朝 5代目, 1853-1910)

タイ歴史映画「スリヨータイ」では兵士の首が飛ぶシーンが頻繁に登場するけれど、どれも国王を撲殺するシーンは処刑執行者が棍棒を振り上げるところまでにとどめられている。

1767年のアユッタヤー陥落後、市民は皆殺しにされて寺院を覆っていた金箔もすべて持ち去られた。そのためミャンマー人は今でもアユッタヤーの土地神に恨まれていて足を踏み入れられないという。

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バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。