スコール

午後3時、ヂュラーロンゴーン大学文学部ボーロムラーチャグマーリー館を出て見上げると、空は厚くて黒い雲に覆われていた。このまま帰途につくと5分後には大雨になって、マーブンクローングセンターに着く頃には下着の中までビショ濡れになりかねない。そう考えて文学部の食堂へと向かった。

4分後、雨はパラパラと降り始め、その30秒後にはバスルームのシャワーより強烈な豪雨となって空からバタバタと落ちてきた。

きょうは王室関係の語彙について学んだ。たとえば・・・・・・

)ขอเดชะฝ่าละอองธุลีพระบาทปกเกล้าปกกระหม่อม(コーデーチャファーラオーングトゥリープラバートポックグラーオグラモム
khǒodeechá fàaláòoŋ thúriiphrábàat pòkklâaokràmòm
国王陛下におかれましては、ご機嫌麗しゅう恐悦至極にござりまする

おとといエーンはドラマでこのフレーズを聞いて王座でふんぞり返っているのが国王役だと分かったという。

国王に対してふつうのタイ語を使うと不敬にあたるため、古典的なタイ語が苦手な王室典医たちは英語で話している。ただし国王も十分な教育を受けていない人たちが話すタイ語については目をつぶっているという。

およそ30分後、雨は夕食と宿題を済ませた頃に止んだ。5分後、空はさっきまでの豪雨がまるでウソのように晴れ上がっていた。タイに傘はいらない。

 

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ケイイチ
バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。