集中タイ語コースの英雄

数年前、ヂュラーロンゴーン大学文学部主催の集中タイ語講座の開設に尽力したひとりの日本人がいたという。

「わたしは会社を辞めてタイ語を勉強するためにタイへ来ました。しかしバンコクにはアカデミックなタイ語を教えてくれる語学学校がなくて困っています。このとおりお金は十分にあります。この文学部に外国人のための本格的なタイ語コースを開設していただけませんか」

ある日、その日本人は文学部タイ語学科の教室前で教授を待ち伏せてアカデミックなタイ語を教える特別講座の開設を懇願した。今日の集中タイ語講座はこうして開設されたという。

「どうして外国人がこんな難しいタイ語を勉強しなくちゃいけないの?マニアックすぎるし、知らなくたってポーホック(小学校6年生程度の教育省タイ語能力検定試験)には合格できるわ!」

まだ中級コースにいた頃、当時のクラスメイトが某有名タイ語学校の講師に集中タイ語講座の教材を見せたところ、そんな話を延々と聞かされたという。やむなく話題を変えようとある単語の用法について解説を求めると「外国人には、これと、これと、これを区別する必要なんてありません。これだけで十分です」といったカンジでまったく取り合ってもらえなかったらしい。それ以降、そのタイ語学校の某講師は集中タイ語講座の受講生たちのあいだで「使えないヤツ」として一躍有名になった。

その程度のタイ語も分からなかったら新聞記事は読めない。その某タイ語学校の生徒たちはもしや新聞記事すら読めないのではないか!?

僕たちは集中タイ語講座の開設に尽力してくれたその日本人に感謝している。

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ABOUTこの記事をかいた人

バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。