サンガンペーング温泉

タイ国鉄はタイ航空の国内線と競合の関係にあるため、ビーマンバングラデシュ航空などの格安航空会社と比べればサービスが良い。

午前5時、列車の窓から見える景色はまだ薄暗かったが、客車の照明が点灯して朝食が配られた。軽食とコーヒーなんかのために起こされて困惑した。まだ寝てから2時間しか経ってない。食後、乗務員の許可をとって客車のデッキでタバコを吸い、灰皿が見つからなかったため吸い殻をゴミ箱に捨てた。灰皿がない場所で喫煙を許可するとは、どういう安全管理をしているんだ?

午前7時20分、タイ国鉄北線の終着駅であるチアングマイ駅に到着した。北線は現在チアングマイ⇔チアングラーイの区間で延伸工事をしている。駅前のヂャルーンムアング通りから市街地の外れまで乗合トラック(ソングテオ)で移動し、そこからはバイクタクシーを3人乗りしてサンガンペーング温泉へ向かった。山間の村々を走る道路の整備状況は日本並みに良好だった。

午前8時、サンガンペーング温泉に到着。宿泊の受付が始まるまでリゾート内にひとつだけあるレストランで時間をつぶした。

午前9時、ヂュラーロンゴーン大学文学部主催集中タイ語講座の事務所に電話をかけて試験結果を照会したところ、正答率は76.5%(114点)で6人中3位だった。クラスでの順位は低下の一途をたどっている。エーンからは「毎週月水金はわたしと勉強すること!」と言われた。

サンガンペーング温泉の宿泊施設はそれぞれの建物が独立しているコテージで客室スペースの40%が浴室。宿泊料金は1泊500バーツでエアコンはない(天井に扇風機が付いている)。夜行列車で移動した疲れを癒すために浴室へ直行したが、石けんがないことに気づいてコテージの外へ出た。

リゾート内には整備が行き届いているキレイな花畑があって、たくさんのチョウチョが飛んでいた。6分ほど歩いたところに源泉の吹出口があった。温泉の池では温泉卵が作られており、その支流では現地の人々が足湯を楽しんでいた。その人々の中にエーンの祖父がいた。家出中のエーンは自分の居場所を家族に知らせていないため大急ぎで部屋に戻って身を隠した。

午前11時、1時間かけて30バーツの乗合トラックでチアングマイ市街まで戻り、花卉市場前の Seven Eleven で石けんなどの温泉グッズをひととおり揃えた。

午後2時、サンガンペーング温泉へ戻って、ようやく熱い温泉にありつけた。タイに来てから初めて湯船に、しかも温泉につかることができた!!(ペッブリー18小街路にあるアパート Venezia Residence 644号室には浴槽がない)

最高な気分になって、リゾート内唯一のレストランへ遅めの昼食をとりに出かけた。ここのアメリカ風炒飯(50バーツ)は、これまで食べたなかで一番おいしい。こんな店が近所にあったらタイ料理を好きになれるかもしれない。食後に昼寝して、温泉に浸かって、そしてまた寝た。