不満の捌け口

海外で生活するうえで今もっとも不便に感じるのは、日を追うごとに蓄積されていく鬱憤を価値観を等しくする相手に母国語でぶち撒けられないことだ。中途半端なタイ語でエーンに対して不満を並べたところでどうせ困らせるだけだろう。Go Go Bar でビール片手に怪しげなタイ語で踊り子たちをからかってもストレスの発散にしかならない。

しかもバンコク在住の日本人は個性が強すぎるから、彼らと気が合わないと日本にいるときとは比較にならないほど強烈なストレスを感じる。

こうやって日記を読み返してみると、タイ留学開始以来ずっとこの一件のためだけに腹を立てているのが分かる。いま教室にある椅子一体型の机を特定の誰かに向かって思いっきりぶん投げてやりたい気分だ。この問題さえなければ毎日楽しく勉強できるはず。クダラナイ問題だけど、そろそろ解決の糸口を模索しなければならない。

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ケイイチ
バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。