TEXAS SUKI

授業が終わり、パヤータイ通りにあるトリアムウドムスックサー中等学校前から路線バスに乗ってマーブンクローングセンターにさしかかったときに高校時代の友人から電話があった。

「いま Royal Orchid Sheraton に泊まってるんだけど、午後7時までタダ飯とタダ酒があるから来ない?」

高架電車ラーチャテーウィー駅前でバスを降り、目の前のパヤータイ通りへ向かって斜め下に左手を出した(タイ式のタクシーの呼び止め方)。ところが夕方のこの時間帯、旧市街の渋滞を嫌う運転手はなかなか首を縦に振ってくれない。やむなくトゥクトゥク(三輪バイクタクシー, 80バーツ)でバンコクの排気ガス地獄を味わいながらタークスィン橋ちかくのホテル Royal Orchid Sheraton へ向かった。

このタダ飯タダ酒は上級客室の宿泊客向けのサービスだけど、僕が宿泊客ではないことがホテル従業員にバレて飲食代金を請求された。 Kloster Beer 1杯に160バーツも払わされてはかなわないから自分も宿泊客だと主張した。友人の部屋にはダブルベッドひとつしかないが、事ここに至ってはもはや背に腹は代えられない(日本以外のホテルでは人数ではなく部屋単位で宿泊費が設定されているため、1人で泊まっても2人で泊まっても料金は変わらない)。

その後、スーパーマーケット Big-C ラーチャダムリ本店裏にあるタイスキ屋 TEXAS SUKI で夕食をとった。 COCA や MK SUKI に比べれば知名度が劣るし鍋も安っぽくて心配だったけど、味は悪くなく料金も安かった。

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ケイイチ
バンコク留学生日記の筆者。タイ国立チュラロンコーン大学文学部のタイ語集中講座、インテンシブタイ・プログラムを修了(2003年)。同大学の大学院で東南アジア学を専攻。文学修士(2006年)。現在は機械メーカーで労働組合の執行委員長を務めるかたわら、海外拠点向けの輸出貿易を担当。